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借り換えにも利用できるようになったフラット35(買取型)
昭和25年(1950年)に住宅金融公庫が設立されてから、早60年。途中、平成19年(2007年)4月には住宅金融支援機構へと改組されるも、半世紀以上にわたる政府系住宅金融の歴史の中で、2009年6月の変革はサプライズ以外の何物でもなかった。そう、フラット35(買取型)が借り換えにも利用できるようになったのだ。これまでにも借り換え利用のニーズはあったものの、支援機構はその役割をすべて民間金融機関に任せ、かたくなにプライマリーマーケット(新規貸出)での融資を堅持してきた。それが借り換え利用へと用途を広げたことは、筆者にとって驚きだった。不幸にして、その背景には100年に一度とされる金融危機の影響があり、住宅投資を何とか活性化させたいという政府の思惑も見え隠れする。ただ、借り換えの選択肢が広がったことは評価に値する。そこで、復習をかねて経済危機対策の内容を振り返り、併せて、フラット35借り換え融資の概要を確認しておこう。
■借り換え後も「完全固定金利」を選ぶメリットを十分に把握した上で、上手に活用するのが得策
まず、2009年6月の経済危機対策ではフラット35に対する様々な支援メニューが用意された。主な変更点を挙げると以下の4つだ。
1.融資限度額を9割から10割(100%融資)へと引き上げた(買取型)
2.融資の対象となる諸費用の拡大を行い、建築確認や中間検査・請負契約にかかる印紙税などの諸費用にも(諸費用ローンとして)融資が適用できるようにした(買取型・保証型)
3.長期優良住宅等に該当する住宅について、当初20年の金利を年0.3%優遇するフラット35S(20年金利引き下げタイプ)を新設した(買取型・保証型)
4.借り換え融資としても利用できるようにした(買取型)
最後、4番目が今回のメーンテーマだが、新規融資同様、色々な貸出条件がある。
【利用できる人】
・お申し込み時の年齢が満70歳未満の人(親子リレー返済を利用する場合は満70歳以上でも可能)
・年収に占めるすべての借り入れ(フラット35を含む)の年間合計返済額の割合が、一定の基準を満たしている人
・住宅取得時に利用した住宅ローンの借り入れ日(金銭消費貸借契約締結日)から借換融資の申込日まで1年以上が経過しており、かつ、借換融資の申込日の前日までの1年間、正常に返済をしている人
【借り換えの対象となる住宅ローンおよび住宅】
・住宅取得時に借りた住宅ローンの借入額が8000万円以下で、かつ、住宅の建設費または購入価額(土地取得費がある場合はその費用を含む)の100%以内であること
・住宅金融公庫(現、住宅金融支援機構)からの借り換えも可能
・ただし、住宅のリフォーム資金として借り換え融資を利用することはできない
・住宅金融支援機構が定めた技術基準に適合している住宅であること
【借入可能額】
・100万円以上8000万円以下で、「借り換えの対象となる住宅ローンの残高」または「機構による担保評価の額の200%」のいずれか低い額まで
【借入期間】
・借入期間は15年(申し込み本人または連帯債務者の年齢が満60歳以上の場合は10年)以上、かつ、次の(1)または(2)のいずれか短い年数(1年単位)を上限とする
(1)「80歳」-「借換融資の申し込み時の年齢」
(2)「35年」-「住宅取得時に借り入れた住宅ローンの経過年数」
注意点として、(1)または(2)のいずれか短い年数が15年(申し込み本人または連帯債務者の年齢が満60歳以上の場合は10年)より短くなると、借換融資の対象外となってしまう。また、すべての金融機関が借換融資を取り扱っているわけではなく、団体信用生命保険の既加入者は借り換えにより保障が終了する点も忘れてはならない。さらに、フラット35に限ったことではないが、借り換えるには別途、諸費用も必要になる。借り換えてまで「完全固定金利」を選ぶメリットがどれだけあるのか?―― こうした損得勘定を十分に議論した上で、上手に活用してもらいたいと思う。
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