住宅ローン おすすめ記事 贈与税の非課税枠が1500万円に拡充!2010年度税制改正大綱

贈与税の非課税枠が1500万円に拡充!2010年度税制改正大綱

贈与税の非課税枠が1500万円に拡充!2010年度税制改正大綱・住宅ローン情報ナビ

 鳩山政権誕生から98日目の12月22日、2010年度税制改正大綱が閣議決定され、同日、その内容が公表された。新政権発足後、初めてとなった今回の税制改正大綱では、改正内容の決定プロセスに今までとは大きな違いがあった。これまで自民党政権下では「与党税制調査会」と「政府税制調査会」という二重構造が長らく続いており、納税者たる国民の理解や納得が得にくい形で議論が進められていた。そこで、鳩山政権では政府の責任のもと税制改正が行えるよう、従来の構造を一元化し、政治家から構成される税制調査会を政府に新しく設置することで打開を図った。その結果、各省の副大臣が委員として参加するなど多様な税制改正要望がヒアリング可能となり、また、審議の模様をインターネットでリアルタイム中継するなど、議論の"見える化"(透明化)にも成功した。


 しかし、その一方で発言者の増加は議論の収拾を妨げ、当初、予定していた閣議決定の期限を10日程度遅らせる結果となった。様々な利害(省益)や思惑が交錯し、短時間で結論を導くことが難しくなったためだ。加えて、国民との約束である「マニフェストの実現」と「そのための財源確保」という難題も立ちはだかり、さらに事態は混迷を極めた。今回、こうしたプロセスを経て決定されたのが、2010年度の税制改正大綱だ。公平・透明・納得を基本に、鳩山カラーが打ち出された。そこで、こうして生まれた大綱の中から、本コラムでは住宅に関連する主な改正内容を取り上げて説明を加えることにする。


住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税の非課税限度額の拡大

  改正前 改正後
2010年 2011年
非課税限度額 500万円 1500万円 1000万円

 直系尊属(父母や祖父母など)からの贈与により取得した住宅取得等資金について、2009年、その非課税枠が500万円に引き上げられたばかりだったが、今回、さらなる拡充がなされた。贈与年における受贈者の合計所得金額が2000万円以下であることを条件に、非課税限度額が2010年は1500万円、2011年は1000万円までと改正された。


住宅取得等資金の贈与にかかる相続時精算課税制度の特別控除の廃止

  改正前 改正後
基本控除 2500万円 2500万円
特別控除 1000万円 ゼロ(廃止)

 相続時精算課税制度とは、贈与時に贈与財産に対する贈与税を納め、その贈与者が亡くなった時に「その贈与財産の贈与時の価額」と「相続財産の価額」とを合計した金額をもとに計算した相続税額から、すでに納めたその贈与税相当額を控除することにより贈与税・相続税を通じた納税を行う制度のことをいう。簡単にいえば、贈与税と相続税を一体化させた課税方式のことだ。これまでは贈与資金の使途を自己居住のための住宅取得とする場合に限り、上乗せ額(特別控除)として1000万円(合計3500万円)が追加される仕組みになっていたが、今回の改正により特別控除部分は廃止され、上限2500万円(使途は住宅に限定されない)までと縮減された。


長期優良住宅にかかる各種税率の軽減措置につき、その適用期間を2年間延長

  改正前 改正後(変更なし)
不動産取得税
(標準課税からの控除額)
最大1300万円 最大1300万円
登録免許税
(居住用家屋の適用税率)
所有権保存登記:0.1%
所有権移転登記:0.1%
所有権保存登記:0.1%
所有権移転登記:0.1%
固定資産税
(新築住宅の軽減措置が適用される期間)
戸建て住宅:当初5年間
マンション:当初7年間
戸建て住宅:当初5年間
マンション:当初7年間

 2009年6月4日に長期優良住宅普及促進法が施行されたことで、長期優良住宅として認定された住宅については改正前の各種軽減措置が適用されていた。今回の改正では2年間の延長が決まり、引き続き2011年まで同条件が適用されることになった。


 そして最後、消費税にも触れておこう。衆院選期間中から民主党・社民党・国民新党の三党連立政権合意において「現行の5%で据え置く」としていた消費税。改めて、税制改正大綱にも「今回の選挙において負託された政権担当期間中は、歳出の見直しなどの努力を最大限に行い、税率引き上げは行わない」との方針が盛り込まれた。


 ただ、税制改正大綱が閣議決定された2日後の12月24日、政治資金規正法違反罪(偽装献金事件)で鳩山総理大臣の元公設第1秘書が在宅起訴、また、元政策秘書が略式起訴された。「負託された政権担当期間」というのが任期満了の4年間なのかどうか、雲行きが怪しくなってきたわけだ。もしかしたら、またしても政権交代(自民党政権の復活)などということが起こり得るのかもしれない。そうなると「5%維持」は難しくなるだろう。読者の皆さんは税制と同時に、政局の行方からも目を離さないようにしてほしい。



・前のコラム : 借り換えにも利用できるようになったフラット35(買取型)
次のコラム : 2010年1月の住宅ローン相場 デフレ宣言で遠のいた「低金利政策」解除時期