住宅ローン おすすめ記事 「いくら借りられるか」ではなく「いくら返せるか」で、住宅ローン審査を突破せよ!

「いくら借りられるか」ではなく「いくら返せるか」で、住宅ローン審査を突破せよ!

「いくら借りられるか」ではなく「いくら返せるか」で、住宅ローン審査を突破せよ!・住宅ローン情報ナビ

 どうやら、住宅ローンにも不景気の波が押し寄せているようだ。3月16日、リクルートが発表した「2009年首都圏新築マンション契約者動向調査」によると、自己資金は減少傾向にある一方、借入金は増加傾向が続いていることが分かった(下表参照)。日本経済は2007年11月から景気後退局面入りしており、いまだ不安定な所得・雇用環境からは抜け出せていない。そのため、自己資金が十分に用意できないまま借入総額を増やすことで、マイホーム購入にこぎつけている実態が浮き彫りになった。決して看過できない事態に直面している。一体、このことは何を意味するのだろうか?


 誰もが想像が付くように、頭金が減ってローンが増えるということは、当然、毎月の負担が重くなる。貸し手である金融機関からすると、「滞納される可能性が高い」=「厳しい審査が必要」という想像が働く。他方、借り手側からすると、きちんと返していけるだけの説得力を持った資金計画を立てなければ審査を通過できないことになる。「何とかなるだろう」という安易な返済プランでは審査をクリアするのは困難だ。つまり、「いくら借りられるか」ではなく「いくら返せるか」といった視点で住宅ローンを組むことが絶対条件となる。そこで、今回は「可処分所得」をキーワードに身の丈に合った資金計画の立案方法を紹介する。


首都圏新築マンション契約者の
自己資金と借入総額の年平均の推移

(単位:万円)

  2003年 2004年 2005年 2006年 2007年 2008年 2009年
自己資金 1,048 1,091 1,119 1,159 1,094 926 852
借入総額 2,915 2,911 2,965 3,029 3,077 3,186 3,205

(出所)リクルート「2009年首都圏新築マンション契約者動向調査」


■年収600万円の人の可処分所得は約500万円 そこには100万円もの差が存在する


 「可処分所得」―― 今では耳にしたことがある人も少なくないはずだ。可処分所得とは、簡単に言えば「手取り収入」のことで、年収から社会保険料(年金と健康保険料・雇用保険料)と税金(所得税・住民税)を差し引いた残りの実収入を指す。給与振込み口座に実際に入金される金額と言ってもいいだろう。


 可処分所得 = 年収 - 社会保険料 + 税金


 なぜ、可処分所得という発想が必要かというと、そこには金額の「差」が生じるからだ。たとえば、あるサラリーマンのご主人の年収が600万円とする。専業主婦の奥さんと小学生の子供1人の家族構成とすると、このご家庭の可処分所得は社会保険料と税金を差し引いて約500万円となる。額面(年収)では600万円あっても、手取り金額では500万円と100万円減額されてしまうのだ。実は、この差が「借りられる額」と「返せる額」の違いを生み出す元凶となっている。


 ご存じ、住宅ローンの審査はすべて「年収」を基準に返済能力が判断される。上例では600万円をベースに返済負担率が計算される。このご家庭が倹約家だろうと浪費家だろうと、源泉徴収票に記載された額面金額が審査のすべての基礎となる。ところが、手元にあるのは可処分所得の500万円のみ。この中から生活費や教育費、そして住宅ローンを拠出しなければならない。年収から保険料や税金が給与天引きされてしまうのがサラリーマンの掟(おきて)だ。


 このように年収で審査する金融機関と、可処分所得で生活しなければならない住宅ローン利用者。この違いが「借りられる額」と「返せる額」を二分する。それだけ、両者の違いを明確に意識する必要があるというわけだ。住宅ローン難民にならないためにも、ぜひとも「借りられる額」と「返せる額」は似て非なるものであることを心得ておいてほしい。


(まとめ)「借りられる額」と「返せる額」

借りられる額 「年収」を根拠に、金融機関が返済負担率や顧客属性を加味して決める借入限度額のこと
返せる額 「可処分所得」を根拠に、ローンを借りた人が実際に無理なく返済し続けることが可能な金額のこと


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